episode.03. 再度挑戦
1年近く費やして作ってきたハーネスが、振出に戻り、再度工場探しから始めないといけない事が、苦痛でしかたなかった。
それでも、毎年、暑い夏はきてしまう。暑い日に愛犬と散歩に行く度に、やっぱりヒエヒエハーネスがあればな・・と思ってしまう。
もう一度、立ち止まったハーネス作りを再開、3ヶ月かけて探し回り、縁あって工賃もクリアになる工場も見つかった。
90%出来上がっていたデザインも1から作り直ししてみると、前回見えて無かった不備も見えてきた。
我が子に合ったハーネス。オーナー様が使い慣れるハーネス。って、”夏限定で使う”だけで良いのだろうか。
1つあれば、季節やシーンに捉われず愛用できるハーネスにしたい。
1つあれば、色々な組み合わせで楽しめるデザインにしたい。
そこから、トランスフォームハーネス”と名付けたように、何通りかの使い方でできるデザインに修正を入れた。
今、思えば立ち止まって良かった・・と思えるような気がしている。
サンプルを何度も作成し、仕様が伝わらない部分は、見本を自分で作った。
やっと作り上げた最終サンプル。
展示会でお披露目の日が来て、実際に着用してもらう機会もあり私の話に耳を傾けてくれたお客様からの言葉。
”すんごく良い!!”
“面白い”
”早く欲しい”
“こういうの、ありそうで無かったよね”
内臓が出るほど嬉しかった。
私が愛犬への想いから出来たハーネスに共感してもらった事が何よりも嬉しかった。
それと同時に、お客様の大切な愛犬へ届ける責任も感じた。
最終サンプルで、何度も使用テストをして
今、工場へ生産に入っている。苦労して作ったハーネスだからこそ、作り上げた証として意匠権も申請した。
作り上げたら終わりでは無く、常にブラッシュアップをして進化するハーネス。
それが、トランスフォームハーネスなのです。
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